今年はねずみ年で十二支が一周、最初に戻りました。十二支には動物が使われていて、こどもたちと干支の話をしつつ、動物の名前を英語で話したり覚えたりするにもいい機会です。
十二支は英語ではZodiacを使って訳されます。もともと、Zodiacは西洋占星術でいうところの黄道十二宮のことで、西洋には干支の考えはありませんから、この言葉を用いて Chinese Zodiac や Japanese Zodiac と訳されています。
それでは実際に干支の動物たちの名前を英語で言ってみると;
・子 Rat・丑 Ox・寅 Tiger・卯 Rabbit・辰 Dragon・巳 Snake
・午 Horse・未 Sheep ・申 Monkey・酉 Rooster・戌 Dog・亥 Boar
およそ聞きなれた動物たちの名前ですが、ねずみにあてられているRatはmouseよりも大型のいわゆる家ネズミです。丑は雄牛、ニワトリは雄鶏にあたる言葉があてられています。
これがChinese Zodiacになると、未はGoat(やぎ)、イノシシはPigになっているようです。このあたりは、興味のある方は調べてみてください。
十二支のはじまりのfolk tale はなかなか面白く、これも子供たちに話すと喜んでくれます。いくつかストーリーがあるようですが、その中の一つを参考にマイバージョンでご紹介します。
昔、神様が動物たちを集めていったそうです。「一月一日に競争をしよう。私の門に早くたどり着いたものから12番目までを、それぞれの年のリーダーにするよ」
これを聞いて動物たちは喜びました。ところが、猫だけはこの集会に行かなかったので、ちょうどとおりかかったネズミに尋ねました。
「今度競争があるんだってね? いつなの?」
「一月二日だよ!」
「ふーん。アリガト」
そして12月31日の朝早く、牛は早速出発したそうです。
「私は歩くの遅いからな……」
ところがネズミはこれをみていてぽん、と牛の背中に飛び乗りました。牛は優しい性格でこれを許したそうです。
一月一日の朝早く、神様が門に立っていると、牛がやってきました。そして門の前でねずみが背中から飛び降りて門にダッシュし、名乗りをあげました。
「いちば~~ん!」
「いいよ、私が二番だ」
牛はおっとりと言いました。
動物たちは次々にやってきて、十二番目のイノシシまでがそれぞれその年のリーダーになることに決まりました。
次の日、猛ダッシュで猫がやってきましたが、あたりにはだれもいません。神様からレースは昨日だったと聞かされて、猫は愕然とし、ネズミに対して猛烈に怒ったそうです。それからというもの、猫とネズミは仲が悪いんです。
これが、簡単なバージョンです。太字は動物の名前のほかにも、英語にして子供たちに話してもいいのかな、という言葉でした。ちなみにこの場合、神様はGodではなく、deity を使いますね。競争はThe Great Raceあたりで。
もう少し複雑なバージョンはかみさまの門(Heavenly Gate) とスタート地点の間に川があるという話です。
猫とネズミは川を渡る能力がなかったけれど、非常に頭がよく、牛の背中に飛び乗ります。しかし、両者は牛の背中で対立し、途中でネズミが猫をだまして川に落としてしまいます。(これが猫とネズミの対立理由)
うさぎは岩を渡って川を渡ろうとしますが、途中で滑ってしまい、命からがらたどりつきます。竜は4番目で空からやってきましたが、「なぜおまえのようにすぐれた能力を持つ者が一番ではなかったのか」と神様が問うと、竜は途中雨乞いをしていた村に雨を降らせ、そのあとおぼれかかった兎をみつけて息を吐いて助けてやったのだと答えます。
この話は着順にうなずけるものがあります。
英語でおはなしもその一つですが、何より親御さんと一緒に過ごす時間は楽しく子供たちの心に残るものになるようです。